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Author * hideち / 愛でるモノは音楽・本・植物・金魚でス。
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『破戒』

by 島崎藤村

ここ最近ろくな読書をしていないのダ。
偶々、授業の空き時間で友人一人、
向かい側で『ダビンチコード』を読み、
机挟んで此方では『破戒』。

昼食過ぎのカフェテリアはまるで祭りの後の騒がしさ。
あの、何かが始まるウズウズ感ではなく、
あの、政が終わったのにも拘らず居座る人たちの、余韻。
何でも御座れ。

さて。
藤村の『破戒』は小学校以来開いた記憶がない。
変色した古い本、紙。

 身分制度が消えて間もない頃。
消える所か、だた名前が変わっただけの頃。
独りの青年が身分を隠し、界隈ではなく外界に、出ル。
非情な火の元、青年は塞ぎこんでしまう。
それは札が首にかかるどころか、体を取り巻いていタ。

 青年の慕う老師が世を離れ、青年は心の中で、恐ろしい決意をした。
それは、青年の父が常に言い聞かせていた「隠せ」に相反すル。
自らを慕う子供たちの前で、青年は言う。

 それは、巻き付き過ぎたお札たちを取る為なのか、
逃れることのできない芯の姿に疲れた為か、
或いは、自らを殺す為か。

周囲に話しただけで忘れられる人は、
なんと幸せなことよ。
人は決してみずから思うほどに幸福でも不幸でもなく、
ただ違う事は望んだり生きたりすることに飽きない事で。
飽きさせられる人々は、何を思って私たちを見るのだろう。

鳥の血に悲しめど魚の血に悲しまない、私たちを。
声ある者は幸福なり。
と、声ある者が言ってみル。

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